『国際政治』第200号「オルタナティヴの模索――問い直す国際政治学」:具体的テーマ例のご案内 (2018年11月28日)

『国際政治』200号の特集「オルタナティヴの模索――問い直す国際政治学」について、より具体的なテーマとしてどのようなものが想定されうるのか、問い合わせもございますので、その例を幾つかお知らせいたします。もちろん、このようなテーマでなければならないわけではありませんが、投稿のテーマを検討する際の一助としていただければ幸いです。

1.日本の歴史経験を政策論的な再定位を試みる論考。
たとえば……
「安全保障としての関係修復」
~多国間戦争の敗戦国にとって、関係修復(典型的には講和条約の締結)は、講和後に維持して行く現状について関係諸国の同意を確認するために欠かせない。軍備や同盟と同様に、国際関係において維持するべき現状にとっての脅威を削減する安全保障の目的達成の手段の一つとして関係修復を位置づけなおし、あらためて安全確保の条件を総合的に考察する。
2.日本外交における制度化された慣行の理論化を試みる論考。
たとえば……
「事前協議の建前と現実」
~日米安全保障条約改訂の際の「岸・ハーター交換公文」(1960年)の規定した事前協議制度は、民主主義国間のコミットメントの装置として、国内的に、そして国際的にどのような効果を持ったと評価できるだろうか。2009年から2010年にかけての密約調査の結果なども踏まえて検討する。
3.国際政治・国際法・比較政治の学際的架橋を試みる論考。
たとえば……
「弱者の保護と強者の処罰」
~国際社会は、多国間の決議や条約などを通じて、保護の対象や訴追の対象を「定義」してきた。数ある選択肢のうち、なぜ、特定の定義が採用されたのか。そしてその定義は、国内、国家間にいかなる政治過程を生み出したのか。
4.地域研究「論」。
たとえば……
日本における「中国」研究は、欧米あるいは他のアジア諸国における「中国」研究と、なぜ、どのように異なるのか。相違点とその構造的な背景などを検証する。

以上、『国際政治』200号・特別編集委員会