【会員からの投稿】第3回質的⽐較分析(QCA)研究会(11月23日)のお知らせ
【研究会の開催につきまして】
1987年に Charles Ragin が著書『The Comparative Method』で提起して以降、質的⽐較分析(QCA)は、社会学、政治学のみならず、近年では経営学、法学、医学にも⽤いられるようになったほか、JICAなど⾏政の政策評価の現場においても⽤いられるようになりました。関連する教科書も多く刊⾏される中(例えば、メロ 2023)、質的⽐較分析(QCA)は聞いたことはあるものの、具体的にどのような分析⼿法であるかピンと来ないという⽅が多いのではないでしょうか。本研究会では、2020年の第1回、2021年の第2回に続き、最新のQCAを使った研究の報告、QCAの専⾨家による討論を通して、QCAの実践例、ならびに分析⼿続きの要点を紹介していきたいと思います。また第3回は下記で案内しますように、研究会での報告希望者を募集いたします。奮っての応募をお待ちしております。
なお研究会では、QCAがどのような分析⼿法であるか、近年 Charles Ragin によって開発が進められているQCAの発展的な⼿法、Analytic Induction (AI,Ragin 2023)との⽐較から紹介する予定です。また研究会後はQCA実践の体験談も交えつつ参加者のQCAへの関⼼に合わせて気軽に交流してもらう時間を予定しています。QCAに触れてみたいという⽅から、QCAについて既にご存知の⽅まで、奮ってのご参加をお待ちしております。
パトリック・A・メロ(2023)『質的⽐較分析(QCA): リサーチ・デザインと実践』千倉書房(東伸⼀、横⼭⻫理訳)。
Ragin, C. C. (2023) Analytic Induction for Social Research. University of California Press.
【⽇時】2023 年 11 ⽉ 23 ⽇(⽊)14 時より
【場所】Zoomによるオンライン開催(下記リンクより要登録)
https://list-waseda-jp.zoom.us/meeting/register/tJIvd-ysqjsrGtbzyusjiRh7wz2pgV0IUNEo
【主催】科研費・挑戦的課題(開拓)「質的⽐較分析(QCA)の政治学における共創的展開−時間性・条件性・グッドプラクティス」(2023 年度〜2027 年度)
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-23K17283/
【研究会のプログラム】
- 14:00
- 質的比較分析(QCA)の概説(日野愛郎、早稲田大学)
- 14:10
- 若手研究者セッション①(それぞれの報告15分、質疑応答30分)
- 報告①
- 何が党報Weiboの投稿内容を決定づけるのか-量的テキスト分析と質的比較分析(QCA)によるアプローチ-
(工藤文、金沢大学) - 報告②
- 時間差をとる質的比較分析の意義と課題:差をとらない分析との比較を通じて
(宇野原将貴、神戸大学大学院国際文化学研究科) - 討論者:
- 藤田泰昌(長崎大学)、新川匠郎(神戸大学)
- 15:40
- 若手研究者セッション②(それぞれの報告15分、質疑応答30分)
- 報告③
- 保育供給を拡大するのは女性か左派か:ドイツにおける市町村レベルの保育政策の実施
(山田安珠、東京大学大学院総合文化研究科/テュービンゲン大学) - 報告④
- 親イスラーム政党の台頭と世俗主義者の「抵抗」―トルコにおける共和人民党支持構造の特質
(関颯太、神戸大学大学院国際文化学研究科) - 討論者:
- 岡田勇(名古屋大学)、新川匠郎(神戸大学)
- 17:10
- 質的比較分析(QCA)の発展:Analytic Induction (AI)(新川匠郎、神戸大学)
- 17:30
- 参加者同士の交流
【連絡先】shoniikawa※harbor.kobe-u.ac.jp(新川匠郎、神⼾⼤学⼤学院国際⽂化学研究科)(※を@に変えてください)