【会員からの投稿】第2回 質的比較分析(QCA)研究会(9月17日)のお知らせ

 1987年にCharles Raginが著書『The Comparative Method』で提起して以降、質的比較分析(QCA)は、社会学、政治学のみならず、近年では経営学、法学、医学にも用いられるようになったほか、JICAなど行政の政策評価の現場においても用いられるようになりました。関連する教科書(*下記参照)も近年刊行される中、質的比較分析(QCA)は聞いたことはあるものの、具体的にどのような分析手法であるかよく分からないという方が多いのではないでしょうか。本研究会では、昨年度に開催された第1回に続き、若手研究者による最新の研究報告、専門家による討論を通して、QCAの具体例、ならびに分析手続きの要点を紹介していきたいと思います。研究会の冒頭で、QCAがどのような分析手法であるか概説し、最後に近年開発が進められている分析結果のロバストネス検証の方法や関連するRパッケージについて紹介する予定です。研究会後はQCA実践の体験談も交えつつ参加者のQCAへの関心に合わせて気軽に交流してもらう時間を予定しています。QCAに触れてみたいという方から、QCAについて既にご存知の方まで、ふるってのご参加をお待ちしております。

*Oana, I.-E., C. Q. Schneider, and E. Thomann (2021) Qualitative Comparative Analysis Using R. Cambridge University Press.
*Mello, P. A. (2021) Qualitative Comparative Analysis. Georgetown University Press.

※第1回、ならびに第2回のプログラムは下記のURLにてご覧ください。
https://www.dropbox.com/sh/9a3qjt6qck4lbts/AACBEZphDO_Jc8jOmnolg-jGa?dl=0

【日時・場所】
2021年9月17日(金)16時~18時

Zoomによるオンライン開催(下記URLよりご登録ください)
https://zoom.us/meeting/register/tJwtcumhrDsqEtQ7C0iNvOj6KPAJXbmKGDo3

16:00
質的比較分析(QCA)の概説(日野愛郎・早稲田大学政治経済学術院)
16:15
Varieties of Unionism? A Set-Theoretic Approach to Labor, Business and Unemployment Funds Development(西田尚輝・東京大学総合文化研究科博士後期課程、現在パリ第1大学在籍)
16:35
討論(新川匠郎・神戸大学国際文化学研究科)
16:45
Q&A
17:00
連邦政府に対する多州連合訴訟における州司法長官の提訴パターンの質的比較分析:オバマ、トランプ両政権の環境政策の事例を中心に(李雨桐・神戸大学国際文化学研究科博士後期課程)
17:20
討論(岡田勇・名古屋大学国際開発研究科)
17:30
Q&A
17:45
質的比較分析(QCA)の近年の展開(新川匠郎・神戸大学国際文化学研究科)
18:00~
参加者同士の交流

※本研究会に関するご質問は、日野愛郎(airo(at)waseda.jp)までお気軽にご連絡ください。