【会員からの投稿】緊急オンラインセミナー「ガザ戦争の新局面:ハニーヤ暗殺を受けて」

 7月31日、ハマース最高幹部のイスマイール・ハニーヤがイランで殺害された。テヘランで、ペゼシュキアン・イラン新大統領の宣誓式に出席していたところを攻撃されるという、かつてないほど遠くまで暗殺行為が及んだことの衝撃もさることながら、7月23日に中国の仲介でまとまったパレスチナの14党派による和解交渉にも、影が差している。イラン、ハマースともに「報復」に言及しており、事態の一層の緊迫化が懸念される。
 一方、イスラエルのガザ攻撃は止む気配を見せない。7月31日時点でのガザでの攻撃によるパレスチナ人の死者は39445人だが、食料・衛星事情の悪化に伴い餓死、病死なども急増し、こうした関連死を含めれば、18万人がすでに死亡したとの調査もある。人口の9割にあたる190万人以上が避難を余儀なくされており、治療のための国外搬送もイスラエルにより拒否される現状が続いている。
 加えて、レバノンのヒズブッラーとイスラエルとの間の衝突は、ガザ戦争と並行して継続的に発生してきたが、7月27日のヒズブッラーによるイスラエル占領下ゴラン高原に対する攻撃以来、両者はほぼ全面的な交戦状態に入ったと言えよう。30日には首都ベイルートまで攻撃の手が及び、ヒズブッラーの司令官が殺害された。欧米先進国はレバノンへの渡航中止を勧告、イスラエルによる軍事作戦は北方に戦端を開いたといえる。
 このガザ戦争の新局面ともいえる現状を、どのように見ればよいのか。軍事衝突はどこまで拡大するのか。ガザでの攻撃は停止に向かいうるのか。この戦争は、いったい何に向かい、何をもたらすのだろうか。
 軍事衝突の新たな局面を受けて、千葉大学グローバル関係融合研究センターは、以下の緊急オンラインセミナーを開催します。多くの方々の積極的なご参加をお待ちしております。

日時:8月3日(土曜日) 15:30-17:30

参加方法:オンライン(Zoom) 以下に8月2日20時までにお申し込みいただければ、zoomへのアクセス方法をご案内いたします。
https://forms.gle/XXHScHh2BWpBF1C37

司会: 酒井啓子(千葉大学 国際高等研究基幹 特任教授)
報告者:
 山本健介(静岡県立大学 国際関係学部 講師)
  「ハニーヤ暗殺の意味:ハマースとガザ戦争への影響」
 末近浩太(立命館大学 国際関係学部 教授)
  「レバノンへの波及:ヒズブッラーの対応」
 江﨑智絵(防衛大学校 国際関係学科 准教授)
  「イスラエルの戦略」
 松永泰行(東京外国語大学 総合国際学研究院 教授)
  「イランの対応」
質疑応答

お問い合わせ:千葉大学 グローバル関係融合研究センター center-glbl@chiba-u.jp