『日本国際政治学会倫理綱領(案)』についての意見の募集
日本国際政治学会では、2008~2010年期第6回理事会(2009年11月6日、神戸国際会議場)の決定と第5回評議員会・2009年度総会の承認を経て、本学会として倫理綱領の制定を行うことになりました。倫理綱領検討委員会において倫理綱領の検討を行ってきましたが、この度、倫理綱領(案)が下記のようにとりまとめられました。学会における「学術の研究、発表、及び普及を図り、これら研究者相互の親睦協力」を実施する上で設けられる倫理綱領について、学会の声を適切に反映したものになるよう、ご意見を募集致します。
1.募集の対象
「日本国際政治学会倫理綱領(案)」に対する意見
2.募集期限
2010年10月22日(金)
3.提出方法
可能な限り電子メールで提出して下さい。電子メールでの提出が不可能な場合は、郵送で提出して下さい。
(1)電子メールによる提出
倫理綱領検討委員会委員長 古城佳子宛
送付先アドレス:
(メールを送信する際には☆をアットマークに変えてご利用ください)
(2)郵送による提出
送付先住所: 〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1
東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻 古城佳子宛特定
公益法人日本国際政治学会倫理綱領(案)
趣旨
本学会は、特定公益法人としての寄附行為第3条において「国際政治、国際政治史並びにこれに関連する国際経済その他の学術の研究、発表、及び普及を図り、これら研究者相互の親睦協力を図ることを目的とする」と謳っている。第4条は、この目的を達成するための事業として、以下のものを挙げる。
1.国際政治、国際政治史並びにこれに関連する国際経済その他の学術の研究及び調査
2.会誌及び書籍の発行
3.部会、研究会及び講演会の開催
4.本会と目的を同じとする内外諸団体との連絡
5.その他理事会において必要と認める事業
以上の学会の事業を行うにあたり、学会と会員の一人ひとりは、市民社会において当然に期待される法的・倫理的な規範を遵守することが求められるだけでなく、学術研究とその教育に携わる専門家が集う学会とその会員として、より高い水準の法的・倫理的な規範を遵守する義務を負っていると考えられる。そうした趣旨から、会員として遵守すべき項目を以下に定める。
第1条 | 【公正と信頼の確保】会員は、自らの研究と教育および学会運営にあたって、公正を維持し、社会的な信頼を損なわないように努めなければならない。 |
第2条 | 【法令遵守】会員は、自らの研究と教育および学会運営にあたって、法令を遵守するとともに、誠実に行動しなければならない。 |
第3条 | 【プライバシーの保護と人権の尊重】会員は、自らの研究と教育および学会運営にあたって、社会的な影響を配慮し、関係する人々のプライバシーの保護と人権の尊重に努めなければならない。 |
第4条 | 【差別の禁止】会員は、思想信条・性別・性的指向・年齢・出自・国籍・宗教および民族的な背景・経歴・障がいの有無・家族状況などを理由として、個人および団体に差別的な取り扱いを行ってはならない。 |
第5条 | 【ハラスメントの禁止】会員は、セクシャル・ハラスメント、アカデミック・ハラスメント、パワー・ハラスメントなど、およそハラスメントにあたる行為を行ってはならない。 |
第6条 | 【著作権侵害の禁止】会員は、他者の研究のオリジナリティを尊重し、著作権などを侵害してはならない。とくに、他者の研究成果を剽窃・盗用してはならない。二重投稿をしてはならない。 |
第7条 | 【データのねつ造・改ざん禁止】会員は、研究の過程で得られたデータのねつ造および改ざんをしてはならない。 |
第8条 | 【研究資金の適正な使用】会員は、他者より補助・委託された研究資金を適正に使用しなければならない。 |
第9条 | 【研究成果の公益性】会員は、研究の公益性と社会的責任を自覚し、研究成果の公表に努め、社会的な還元に努めなければならない。 |
第10条 | 【倫理委員会の設置】以上の趣旨に沿って、日本国際政治学会倫理委員会を設置する。 |
第11条 | 【綱領の変更】本綱領の変更は、日本国際政治学会理事会の決議による。 |
付則 1.本綱領は、2010年11月1日より施行する。 |