JAIR Newsletter
日本国際政治学会ニューズレター
No.103 September 2004

軍縮外交からの理論的示唆

猪口邦子(上智大学教授・前軍縮代表部大使)

 冷戦がついに終結するころ、大国間戦争の長い系譜を省みて拙著『戦争と平和』(東京大学出版会、1989 年)を著して以来、私の主要な関心は冷戦後の戦争と平和をめぐる構造と力学の解明にあった。過去の戦争と平和の理論的総合とは異なり、同時代の構図はなかなか見えずに苦労していたころ、ジュネーブにある軍縮代表部の常駐代表(PermanentRepresentative)として外交交渉を担当し、国際安全保障に係わる実務のなかでその理論的意味合いについて考える機会に恵まれた。
 2002 年春から2 年間にわたる在ジュネーブ軍縮会議日本政府代表部特命全権大使としての私の任務は、多国間軍縮条約の唯一の政府間交渉機関である軍縮会議への日本政府の代表であると同時に、さまざまな兵器範疇についての多国間協議の代表団長であり、核兵器不拡散条約(NPT)、生物兵器禁止条約(BWC)、対人地雷禁止条約、特定通常兵器制限条約(CCW)、小型武器の非合法拡散防止などその範囲は国際安全保障の交渉枠組みの広域に及び、またニューヨークにも長期滞在して国連総会における軍縮・国際安全保障部門を全て担当した。
 唯一の被爆国からの軍縮大使の重さは国際社会では大きく、私としても研究生活で培った知識や哲学を実務に活かすために議長など推進役を果たすよう心がけた。たとえば、立ち遅れていた小型武器軍縮の分野では初の国連実施会議の議長に立候補して加盟国全会一致で選任され、2003 年7 月にニューヨーク国連本部での同会議にて小型武器軍縮の手法をまとめた議長総括付報告書の全会一致採択に成功した。また、日本大使として最も心血を注いだのは、次代の核軍縮条約であるべきカットオフ条約(兵器用核分裂物質生産禁止条約= FMCT)交渉への政治合意の形成であり、私が軍縮会議の議長を務めた昨年8 月から12 月の時期を中心に本省との強力な連携で調整を進め、条約交渉の要素を網羅した枠組み文書を軍縮会議の公式文書として提出する一方で、新たな核軍縮条約交渉に難色を示す核兵器を保有する諸国に水面下で猛烈な外交攻勢をかけ、相次いで態度の柔軟化を引き出したが、最大の朗報は、ついに最後まで態度を保留していた米政府がこの7 月、正式に同条約交渉を求める旨を表明してくれたことである。この条約は、核兵器の原材料である兵器用核物質の完全生産禁止、すなわち核兵器の製造禁止を定めるものであり、被爆国の悲願である。それは、核テロを防ぐための根本手段でもあり、米国の対テロ戦略にも資すると説得し続けた日々を思う。
 さまざまな交渉のなかで漠然とではあるが直感した、冷戦後の戦争と平和を考える手がかりを書き留めておきたい。第一に、テロの脅威が新たな安全保障上の課題となった冷戦後においては、WMD(大量破壊兵器)から小型武器までの非合法拡散の阻止を徹底する必要があるが、兵器は絶対量が過剰であれば管理に隙が発生しやすくなるため、軍縮は不拡散の必要条件にほかならない。また、テロを阻止するにはどの一国も取り残さずに軍縮不拡散を推進する必要があり、そのためには多国間主義の復活と全会一致手法によるすべての政府のオーナーシップ意識を引き出していかなければならない。どのような条約や行動計画等の国際文書(international instrument)も、それを実施する国家責任の観念や国内法の強化によってのみ実効性が確保されるため、国際取極めと国内実施は連続線を成し、全主権国家の責任における自らの法的管轄下での実施こそが世界的規模でのシームレスな体制を可能にする。
 第二に、国際文書は条約や議定書など法的文書であることが望ましいが、政治的拘束力のみの国際文書でも各国における実施ための適切な国内法を確保できれば、実質的には類似の効果を発揮することになる。ただし後者の場合は、実施への圧力やモメンタムを維持するためのマルチの政府間会議を毎年ないし隔年に開催して実施状況の検討を相互に行う政治プロセスが不可欠である。また途上国では国内実施のためのキャパシティー・ビルディングを強化する必要があり、国際支援をその点に集中的に差し伸べることが効果的である。実施におけるベスト・プラクティス(最善手法)を共有したり、共同実施のための国際協力を推進することも等しく重要である。政府間会議や議場はこのようなプロセスが総合される場であり、会議のリードアップ(準備)とフォローアップ(事後)の期間も含めて議場外交プロセスが政治的有為性を帯びることになる。
 第三に、冷戦後の戦争は特定の政治目標をこえ、社会各層を浸潤する憎悪や反目の暴発する根の深い紛争(Deep-Rooted Conflict)としての特徴があり、従って政治指導部間で和平や停戦が成立して戦争は終わっても戦争関連死は続く状況に陥りやすい。それを克服するには、身近に殺戮手段がないよう小型武器軍縮を実施する必要があるが、同時に治安部門の民主化や和解プロセスをコミュニティー・レベルまでも包含しながら推進すべきである。最近では改めて和解プロセスの先行事例として南アフリカの「真実と和解委員会」(TRC)等を手本とする「TRC-like Method」が注目される。またポスト・コンフリクトのさまざまな制度設計を行う場合に、和解促進に資する工夫が必要があり、軍縮、開発、民主化等の支援においても和解プロセスとの連動性を重視しなければならない。
 このようないずれの分野においても日本は平和への旗手となるべき立場にあり、また日本の学界もそのための理論的・哲学的指導性を発揮していく責任があろう。

小林幸男元副理事長を追悼

福田茂夫(名古屋大学名誉教授)

 小林幸男君(立命館大学名誉教授)が去る3 月10日に逝去された。享年79 歳。私とは京都大学の同級生で、一緒に外交史のゼミに参加し、大学院に進んだ仲だった。二人に共通なのは、アジア・太平洋戦争の原因と経過を解明したい衝動であった。
 小林君は誠実で、誰からも信頼された。田中直吉先生と親しかったが、その出会いは偶然で、小林君が最初に就職された近畿大学にたまたま田中先生がおられた。それから2 年間、田中先生が東京に行かれるまで、職場を共にする間に、互いに人間的に信頼しあい、それを二人とも終生変えなかった。
 また、それとは別に、その頃、小林君は京大人文科学研究所の井上清教授の研究会に参加していた。そこで論文「日ソ基本条約第五条と治安維持法」を発表し、そして『岩波講座 日本歴史』19・現代2(江口朴郎編)で「帝国主義と民本主義」を執筆した。
 ところで、これらの論文の史料は、暇があれば絶えずに東京に行き、外務省外交文書室で収集したものであった。その熱心な努力は語り草になっているが、その間に細谷千博さんをはじめ、東京の研究者との交友を深め、それが後に学会発展の財産になった。
 小林君が学会創立、そして『太平洋戦争への道』共同執筆の際に、外部からの批判を「不当」と受けつけなかった理由は、昨年6 月に『日本国際政治学会の半世紀』座談会で、本人が力強く語っている(活字になった最後の発言)。
 その座談会では言わなかったが、小林君は、また、学会創設の時から、地方の若手に発表し易い学会にしたいと意気込んでいた。田中理事長の下で企画委員会主任(72 − 76 年)になると、そのためにテーマに縛られない「自由報告」部会をつくり、私は何年も、その司会をやらされた。
 細谷理事長・小林副理事長時代(76 − 78 年)になると、それまで入会が少なかった東京の中心的大学のスタッフが次第に入会された。同時に自由報告部会で、小手調べに、コメンテーターがいないと討論にならない斬新な研究が報告されることも多くなった。
 それで自由報告部会を廃し、分科会を多く設けることで現在の形になったのだが、地方の若手が発表し易い運営は維持されていると思う。
 小林君の人柄、研究、学会への寄与を想起した。残念だが、冥福を祈るほかない。

≪委員会便り≫

《50 周年記念事業委員会からお知らせ》

 日本国際政治学会は2006 年に創立50 周年を迎えます。そこで、当該年度の秋の研究大会を記念大会として、例年より規模の大きなものにする予定です。40 周年のさいに幕張で開催されたISA との合同大会の規模から比べればだいぶ小さなものとなりますが、それでもできるかぎり50 周年という節目の年に相応しい大会にしたいと考えています。すでに募金委員会も発足し、財界への働きかけを徐々に開始しております。
 現段階では、大会2 日目(10 月14 日土曜)を終日記念事業に当てますが、1 日目と3 日目にも国際部会や国際分科会を多数入れる予定です。各分科会での海外ゲストの招聘資金については自助努力をしていただくことが前提ですが、学会執行部と当委員会の側でもできるかぎりの支援をするべく努力するつもりです。
 2 年以上先のことではありますが、そろそろ本格始動する予定ですので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。特に分科会責任者の皆様には、企画等の面で今後ご協力をお願いすることになろうかと思います。記念事業に関しまして、ご意見やご要望などがございましたら、下記の委員あるいは学会運営委員などに気楽にお申し付けください。
 なお、現段階における記念大会の概要案と各委員会メンバーは以下の通りです。
 <日程> 2006 年10 月13 日(金)− 15 日(日)
 <場所>木更津・かずさアカデミアパーク
 <テーマ>「新時代の国際関係−協調と対立」
 < 50 周年事業委員会>
  主任:国分良成    副主任:田中明彦
  顧問:山本吉宣
  委員:大芝亮、高原明生、石田淳、中西寛、
     伊藤剛、岩間陽子、細谷雄一
 <募金委員会>
     国分良成(委員長)、下斗米伸夫、大芝亮、
     田中明彦、猪口孝、山本吉宣
(50 周年記念事業委員会:国分良成)

《英文誌委員会からお知らせ》

 学会創立50 周年記念行事の一環として、英文誌刊行5 周年の国際学術会議を2005 年2 月15 日から17 日に開催予定です。以下のように概要が決定いたしましたのでご報告いたします。尚、会議出席予定者には現在参加要請中のため、ニューズレターがお手許に届くまでに若干の変更がありうることをご了承ください。
 <趣旨>日本国際政治学会発足50 周年、及びオックスフォード大学出版社より2001 年から刊行されている同学会の英文学術誌International Relationsof the Asia-Pacific の五周年を記念し、本会議を開催する。本会議の主眼は米国、及び同国の対アジア政策である。第二次世界大戦の勃発から今日まで、そして未来軸においても米国は日本及びアジアにとって喫緊性をともなった根源的な重要性を有している。また同国の著名な学者たちはアジア太平洋地域各地において教鞭をとっており、本誌の目覚しい発展に常々寄与してきた。
 <日時> 2005 年2 月15 日− 17 日:15 日、16日は学術会議(非公開)、17 日は公開シンポジウム
 <場所>東京大学山上会館
 <主題>『米国対外政策とアジア− 1937〜2006』
 <プログラム>プログラムにつきましては、本紙最終項目をご覧ください。
(英文誌編集長:猪口孝)

《国際学術交流基金委員会より》

 2004 年度国際学術交流基金助成について、下記の通りお知らせいたします。
【申請資格】
 40 歳前後までの正会員(選考に際しては若手を優先します。また申請年度を含め、継続して2 年以上会費が納入されていることが必要です)。なお、既に助成を受けた会員、40 歳以上の会員の申請を妨げませんが優先度は低くなります。
【助成対象】
 原則として申請期限後1 年以内(第2 回は2005年10 月まで)に海外で実施予定の学会等において行う研究発表(司会、討論者などは対象となりません)。海外在住会員が他地域(日本を除く)で行う研究発表の申請も認めます。
 なお、選考の最終段階で申請年度の会費納入が確認できない場合は、選考対象外とします。
【申請方法】
 1.下記の事務局宛に、80 円切手を添付した返信用封筒を同封のうえ申請用紙の送付を申し出る。
 2.申請用紙に必要事項を記入し、他の必要書類(プログラム写し、旅費の見積り等:詳細は申請者に通知)を添付して期日までに郵送。
【申請期限】
 第1 回  2004 年7 月末日(終了)
 第2 回  2004 年11 月末日
【決定通知と助成金額】
 申請締切から2 ヶ月以内に採否を通知する予定です。1 件の助成額は当該年度の予算、申請額、採用者の数などに拠りますが、概ね欧米が8 − 12 万円、アジアが4 − 6 万円程度です。なお、申請先やご質問等は一橋事務局にお問い合わせいただきますようお願いいたします。
(国際学術交流基金委員会主任:菅英輝)

《『国際政治』143 号特集論文募集》

 『国際政治』143 号(2005 年11 月刊行予定)は「規範と国際政治理論」を特集テーマとすることになりました。特集論文を公募しますので、奮ってご投稿ください。
 社会がどのようにあるか(Is 存在論)の言明は、どうあるべきか(Ought 規範論)の言明と分ちがたく一体化しています。しかし冷戦終結に至る近代化の大きな潮流の中で、国際政治学は(特定学派を除き)国家間の利害や力関係の実証的・存在論的研究に大きな関心を示し、規範や価値は実証研究からむしろ排除されるべきもの考えがちでした。しかし近年、萌芽的、個別的ですがたとえば新介入主義、国家主権と国際規範の齟齬、新しい地球的問題と法的ルールの生成、NGO など世界(市民)社会規範の台頭、制度形成と規範の役割、規範重視の方法論的試みなど、規範に関わる論考が確実に増えています。今日の人類全体に及ぶ社会変動は規範の問い直しまで迫る奥行きを持っていると考えられます。本特集は規範に関わる考察を幅広く集成して、変動期の国際政治学にこの面から新たな広がりを加えることを考えています。研究動向の紹介より理論的な貢献を目指す実証的な事例研究を期待します。
 投稿希望の会員は2004 年10 月末までにE メールにて、納家政嗣宛まで論文題目と要旨(400 字程度)をご連絡ください
 全体の構成などを考慮して、改めて当方より投稿をお願いします。原稿の最終締切は、2005 年7 月末です。なお、特集論文として掲載するかどうかは、最終原稿を踏まえて編集委員会が判断しますので、予めご承知おきください。
(編集責任者:納家政嗣)

《WISCイスタンブール国際会議へのご参加のお願い》

 来年8 月24 − 27 日、WISC: World International Studies Committee, First Global International Studies Conference が開かれます。WISC 本部より、JAIRの皆様の積極的参加を是非お願いしたいとのことです。アジア・ロシアや日本を含む国際関係のパネルは大変歓迎されると存じます。是非パネルを組織し、あるいは個人で報告・参加していただきたく、よろしくお願いいたします。院生も可能です。 参加は、インターネットより、以下に直接アクセスをお願いいたします。The 1st Global Conference in International Studies Istanbul 24-27 August 2005,WISC homepage: www.ecprnet.org/events/wisc/
(対外交流委員会:羽場久子)

《2004 年度大会実行委員会より》

 日本国際政治学会2004 年度年次大会の部会ペーパーを学会ホームページからダウンロードしていただくことが可能です(ただし、提出済みのペーパーのみ)。大会2 週間前ごろから閲覧可能となります。詳しくはすでに発送されております大会案内ないしNL本紙をご覧ください。なお、著作権保護のため、大会案内およびNL本紙に記載された情報を非会員に伝達することはお控えください。
(大会実行委員会)

≪事務局便り≫

 ○ 2004 − 2006 年期評議員選挙管理委員会が2004 年7月16 日(金)午後2 時− 8 時および同17 日(土)午前11 時− 12 時に、早稲田大学3 号館第1 会議室で開催され、評議員選挙の開票作業が行われました。投票へのご協力ありがとうございました。新方式による最初の選挙でしたが、大きな混乱なく無事終了することができました。
 ○ それに引き続き、第9 回運営委員会が2004年7 月17 日(土)午後3 時− 6 時に、早稲田大学3 号館第1 会議室で開催され、投票結果に基づき、新たな評議員候補者として、41 名を選出しました。10 月の研究大会時に開かれる評議員会において、新たな理事および監事が選任されることになります。
 ○ その他、第9 回運営委員会では、17 名の入会申込が仮承認されました。また、緊急議題として、日本学会事務センターの不祥事への対応策について協議が行われました。その決定に基づき、学会事務センターへの会費納入の中止のお願いを発送するとともに、同センターの「残金」の早期の振込みを求めました。しかし、別途お知らせしました通り、同センターは8 月17 日に破産し、約500 万円を超える学会の残金の回収が困難な事態になりました。同センターの違法かつ無責任な会費収入の運用が原因とはいえ、学会財政にこうした事態を招いたことに、運営委員会としても深くお詫び申し上げます。
 ○ 別途のお願いでも書きましたが、まだ本年度会費を未納の方は、郵便振替用紙(日本国際政治学会口座)を用いるか、10月の研究大会当日の納入をお願い申し上げます。
(事務局長:李鍾元)

《アジア政治研究連合について》

 2004 年6 月5 日、ソウル国立大学校社会科学大学教授会室でアジア政治研究連合(Asian Consortium for Political Research; ACPR)の憲法制定会議が開催された。暫定憲法草案が討議にまず付された。いくつかの修正案を採択した後、暫定憲法が正式に採択された。アジア(当面、創立時のメンバーは東アジアと東南アジアに限られている)で政治学者の地域的国際組織が立ち上がったのである。参加者15名全員がファウンディング・メンバーとなり、執行委員会の委員となった。すぐに執行委員会が開催され、役員を選挙した。執行委員会の事務局長はパク・チャヌク教授(ソウル国立大学)が選出された。事務局はソウル国立大学に置かれる。次に執行委員会の議長を選出した。私、猪口孝が選出された。
 この憲法に定められた権限から言うと、執行委員会が主権者である。事務局長はルーティーンの全権を持つ。議長と相談すればたいていの決定は可能になる。新しいことを決めるには執行委員会の議決を図る必要がある。定員数は過半数プラス1 とした。議決は出席の単純過半数とした。本年10 月4 日に再びソウル国立大学に集まり、執行委員会を開催する。そこで年次計画と財政計画を確定する。年次計画に含められるのは共同ワークショップの開催地(1-20 位の主題についてワークショップを同時開催)と主題、特別会議の開催、夏季学校の開催、ニューズレターの発行、ホームページの解説、データ・アーカイブの開設、ワーキング・ペーパーの発行、ACPRの学術雑誌の編集、出版社と連携したACPR の叢書刊行、若手学者会議開催、ACPR-ECPR(ヨーロッパ政治研究連合)共同会議開催などである。
 共同ワークショップは東京か、上海か、ペナンで開催する方向に進んでいる。夏季学校は香港大学で開催とほぼ決定。ニューズレター、ホームページはソウル国立大学事務局がやる。データ・アーカイブは東京のどこかでと考えている。ワーキング・ペーパーは当面はソウル国立大学でやる。学術雑誌は真剣に検討の方向に進んでいる。出版社と連携したACPR 叢書も同様である。七夕みたいに1 年に1 回会う学会ではなく、お互いの討論、お互いの向上、そして全般的な啓発活動を狙う目的があるので、多くの活動が予定されている。財政計画は政治学部単位を加盟の原則としつつも、各国の特徴を考慮しつつ、1 年1 単位1500 米ドルの会費を取る。財団や企業からも通常活動や特別活動のために支援を頼む。生き生きとした学術活動を会員は計画し、実行していく。2005 年の共同ワークショップの主題は、開催地域にもよるが、アジア地域主義、9・11 後のアジアの安全保障なども選挙行動と選挙制度、民主主義の深化、地域のガバナンスなどとならんで、取り上げられると思う。関心のある方は猪口孝にどうぞ問い合わせてください。
(東京大学東洋文化研究所:猪口孝)

《編集後記》

 本103 号をもってニューズレター編集の任務を終了いたします。この間、ニューズレターは創刊号から100 号に達し、半世紀に及ぶ学会活動の歩みを座談会を中心に振り返る『日本国際政治学会の半世紀』という小冊子を作成できたこと、締めくくりに、ジュネーヴ軍縮大使の大任を終えられた猪口邦子会員から、学会活動の今後のあり方を示唆する力強い巻頭言を寄せていただいたことは真に幸いでした。 最後に、ニューズレター編集の実務は、補助委員の高橋和宏会員(現・外務省外交史料館)と樋口敏広 会員(ニューヨーク州立大学アルバニー校留学中)が担っておりました。この場をお借りして御礼申し 上げます。
(NL 委員会:波多野澄雄)

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「日本国際政治学会ニューズレターNo.103」
(2004年9月21日発行)
発行人 下斗米伸夫
編集人 波多野澄雄 
筑波大学人文社会科学研究科

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