国際社会科学評議会(ISSC)・国際哲学人文学会議(CIPSH)共催 名古屋国際科学シンポジウム「持続可能な社会へのロードマップ」について

日本学術会議会長 金澤 一郎

このたび名古屋において、UNESCOに本部を置く2つの国際団体の共催の下に、「持続可能な社会へのロードマップ」と題する国際科学シンポジウムが開催される事になりました。共催の2つの国際団体は、社会科学系の国際的代表団体であります国際社会科学評議会(ISSC)と人文学・哲学系の国際的代表団体であります国際哲学人文学会議(CIPSH)であります。この両者の本部があるUNESCOでは、様々な意味での「持続可能性」を追求していることは改めて申すまでもなく、UNESCOのmission statementの中に、平和の構築、貧困の撲滅、教育を通した異文化間の対話、などと共に、「持続可能な発展」がその使命の一つに位置づけられていることからも理解できます。さらに日本からUNESCOへの提案によって、数年前から"Education for Sustainable Development(ESD) 持続的発展に向けた教育"が国連における世界的事業の一つとして進められていることもご存知のことと思います。
ところで、わが日本学術会議は、これまで多くの国際的な学術団体との共同活動を行ってまいりました。その中でも、国際科学会議(ICSU)と特に密接な関係を持っていますが、ICSUは主として自然科学系の国際学会の集合体であると考えられています。一方、日本学術会議は、生命科学、理学・工学などの自然科学系だけでなく、人文・社会科学系の科学者をも含む全領域の科学者をカバーする組織であり、その意味において、社会科学を中心としたISSCや哲学人文学を中心としたCIPSHとも、これまで以上に緊密で建設的な関係を築いて行く必要があると考えています。
本年12月初旬にそのISSCとCIPSHのそれぞれの総会が名古屋市において開催されますが、それに引き続いて12月13日と14日の2日間にわたって、先に述べました名古屋国際科学シンポジウム「持続可能な社会へのロードマップ」が愛知大学車道キャンパスコンベンションホールにおいて開催されます。このシンポジウムには関連する国際学会の会長等が多数参加の予定であり、日本の研究者にも開かれた形で開催されますので、多くの研究者にとって有意義な交流の場となるでしょう。
先に申しました「持続可能性の追求」は、自然科学の科学者のみでは成し遂げることは不可能であることは自明の理であります。生きた社会における人類の行動や考え方に基盤をおいた人文・社会科学系観点からの議論が欠くことができません。日本学術会議は、あらゆる領域の科学者の国際的な交流の推進に努めていますが、そのような意味からも多くの日本の科学者がこの国際科学シンポジウムに参加されることを期待しています。


ISSC-CIPSH国際科学シンポジウム参加要項
ISSC-CIPSH国際科学シンポジウム参加要項

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ISSC加盟国際学会リスト
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開催期間: 2010年12月13日(月)ー14日(火)
会 場: 愛知大学 コンベンションホール
参加申込:第一次締切 2010年11月5日(金)(17時迄)
お問い合わせ先: ISSC‐CIPSH名古屋会議実行委員会 事務局

住所:〒450-0002 愛知県名古屋市中村区名駅3丁目3-2
志摩ビル5階(株式会社 イリス総合研究所内)
TEL/FAX : 052-485-7029 E-mail : info@iris-research.com
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